我が家はガン家系ではないと思って安心していたのですが。。。

70歳を過ぎた母がガンを患いました。
乳がんです。
父方にも母方にも乳がんで亡くなったという人もがいないために我が家はガン家系ではないと思って安心していました。

母自身も50歳くらいまでは何度も乳がんの検診に行っていたようですが、年齢を経てもうそういった事も無いだろうと検診に行くことをやめてしまったようでした。

乳がんを発見したのは母自身で、何気なく手で触った時に胸にあったしこりに気が付き私にどうしよう!と相談されました。

本人はとても怖かったと思うのですが、本人以上に私はとても怖かった。

どうか乳がんでありませんようにそう願いながら検診が終わるまで病院の廊下で待っていました。

しかしレントゲン写真を見た時にあーあ、これはダメだと確信しました。
見るからに悪いものが胸にあると言ったレントゲン写真だったんです。

病院で診断されてからわずか1週間ほどで母は、手術すると決断しました。
しかし決断しきれなかったのは私をはじめ父と兄でした。

切らずにすむ方法はないのかとあれこれ探しましたが、年齢的な事を考えると手術する方肉体的に楽であるために手術に同意することにしましたが、それでも何か違った方法はないものかと毎日眠れない日々を過ごしました。

胸が片方無くなってしまう恐怖は男性の方が大きいようです。

母は意外にもういらないからいいよ!なんて強気な言葉を発していました。
しかし心ではどんな恐怖を味わっていたのかまでは分かりませんが、こんなに年老いた母に手術をさせることが不憫でたまりません。

乳がんの大きさは3センチほどもあり全摘になるかもしれないと言われていましたが、脇の下のリンパにまでガンは届いていなかったようで母は部分切除で済むことができました。
しかしその後に放射線治療と抗がん剤の点滴を受ける必要がありました。

放射線治療も抗がん剤の点滴も家族はどれも初めての経験です。

どんな風になってしまうのかと心配は手術が終わっても続きました。

放射線で徐々に赤くただれていく母の胸。痛く痒いそんな日々が続きます。
抗がん剤の点滴では体がだるくなることを訴えています。

ガンの完治までは5年だそうですが、乳がんの完治には10年もかかると言われています。

まだまだ治療が始まったばかりでこの先どんな症状が現れてくるのか家族はただただ見守り、頑張れ、乗り越えろとしか言いようがないんですよね。
どんな人もいつかは死んでいくんです。

老衰でなくなるという人はほんの一握りで後は何かの病気で亡くなるというのがほとんどです。
どうして最後につらい思いをしなくてはいけないのか・・・そんな疑問が頭をよぎりますが、家族で乗り越える大きな課題でもあるんですよね。
生きることの意味や、死ぬことの意味をようやく思い知らされているかのようです。

母は乳がんにだけはならないでね!そんな言葉を良く私に投げかけてくれます。

3センチもの大きな乳がんになる前にしっかりと検診を受けていたらもっと楽な治療で済んだのかもしれません。
年齢だからと安心することなく定期検診は必要であることを母は身を持って教えてくれたんだと思います。

頑張ってつらい治療を乗り越えたら一緒に温泉にでも行こうねって話しています。
80歳.90歳になった母と生きていたい。そう思いました。




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