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60~70歳代に発症のピークがあり、多く発症している傾向があります。

「陰茎がん」は男性の陰茎から発生するがんであり、日本国内では人口10万人あたり0.4~0.5人程度の発生頻度という、極めて稀ながんとなっています。
「陰茎がん」は扁平上皮がんと呼ばれる種類のがんで、60~70歳代に発症のピークがあり、多く発症している傾向があります。

「陰茎がん」の発生要因として、がんにかかった人に包茎であった方が多かったことや、幼少時に包茎の手術を受ける習慣を持つ、イスラム教徒やユダヤ教徒に「陰茎がん」の発症例が非常に少ないことから、包茎が重要視されています。

包茎だと、包茎内にたまってしまう恥垢による慢性炎症が刺激を与え、発がんを促すのではと推測されていますが、包茎だから確実に「陰茎がん」が発症するというわけではなく、不衛生にしていることが問題であるため、がんが発症したからといって包茎の手術を行う必要はありません。

「陰茎がん」の手術には、次のようなものがあります。

「陰茎温存手術」

「陰茎温存手術」は、通常、顕微鏡手術による局所切除かレーザー治療で行われるのが、一般的です。
「陰茎がん」のうち、上皮内がんでは、局所のコントロールも良好なのですが、ステージT1(上皮下結合組織に浸潤する腫瘍)以上のがんでは、手術後の再発率が高いというのがデメリットとなります。

「陰茎温存手術」は他の手術と比較し、再発率が高くなりますが、浸潤がんに移行することが少なく、定期的な観察による救済治療が可能な点がメリットです。

「陰茎切除術」「陰茎部分切除術」「陰茎全切断術」

「陰茎切除術」は、T1b(T1G3、脈管浸潤があるかあるいはグレード3-4)あるいはT2(尿道海綿体または陰茎海綿体に浸潤する腫瘍)以上の「陰茎がん」が適応となる手術で、陰茎の切除には部分切除と全切除があり、その切除範囲はT分類により決定されます。

「陰茎部分切除術」では、陰茎を途中で切断し、外尿道口を形成するため、陰茎は短くなりますが、切断前と同様に排尿することが可能となっています。
しかし、2.5~3cmの陰茎長が、立位排尿が可能になるために必要とされているため、もしこの長さが確保できないのなら、より快適な排尿状態とするために、陰茎の全摘出と会陰部への尿道形成を検討するべきとされています。

「陰茎全切断術」では、陰茎の皮膚を切開し、陰茎海綿体を全て摘除した後、尿道を会陰部皮膚まで届くような十分な長さで切断します。
その後、外尿道口を作成しますが、その際、肛門より3~4cm前方に外尿道口を設置すると良いとされています。

「陰茎がん」の手術では、そのがんの腫瘍に対する手術以外に「リンパ郭清」が重要となっており、鼠径部リンパ郭清には拡大と縮小の2種類があります。
「拡大リンパ郭清」の範囲は縫工筋、内転筋、鼠径靭帯で囲まれた範囲となっており、その深さは大腿動静脈までとなっていますが、「縮小リンパ郭清」の範囲は、大伏在静脈を温存し、その周辺1~2cmと鼠径靱帯までの範囲となっています。

ステージが低リスク群の状態の場合、リンパ節腫大が確認されたら、まず抗生剤を投与しますが、投与してもリンパ節腫大が改善しない場合において、リンパ郭清が実施されます。
ステージが高リスク群である場合は、リンパ節腫大の有無にかかわらず、両側鼠径部リンパ郭清が必要となり、その後、術中迅速検査の結果やリンパ節腫大の有無等を考慮して切除範囲が決定され、その際に骨盤内リンパ節郭清を必要と判断されれば、同時に実施されます。

「陰茎がん」の手術後は陰茎が小さくなるため排尿が難しくなることがあり、陰茎を根元から切断した場合は、尿の出口が女性と同じような位置にくるので、座って排尿するようになります。
また、そのままでは性交が難しくなってしまうので、形成外科的な手法で人工的な陰茎を形成する手術を行うこともあります。

このように、手術後は手術前に当然のようにできていた排尿や性交といったことが、困難になってしまう場合もありますので、「陰茎がん」の手術実施の際は、担当の医師の説明をよく聞き、手術後の自身の身体の状態についてよく確認し、十分に理解した上で手術にのぞむようにしましょう。




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