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甲状腺癌発症。放射線治療を実施しました。【体験ブログ】
私が甲状腺癌を発症したのは、約30年ほど前になります。
初めの症状は、風邪を引いた後の直りが悪く、その内に扁桃腺が腫れた時の様に、喉の甲状腺が腫れたのです。
最初は触ってわかる程度の腫れでしたが、次第に大きくなり顎の出っ張りと同じサイズにまで晴れ上がりました。
私はてっきり扁桃腺だとばっかり思い、当時勤めていた運送会社の健康診断を担当していた病院で診察を受けました。
その際に特に甲状腺云々という話も無く、普通に薬を塗ってもらいそのまま仕事を続けていたのですが腫れが引かないばかりか痛みを伴うようになっていて、何かがおかしいと感じて仕事の合間に近くにあった別の総合病院で診断を受ける事に。
すると、幸運にもこの病院に甲状腺の専門医が居られて
「これはただ事ではないので直ぐに検査入院するように」
と言われ、何が何だか判らないまま1週間のつもりで入院したのが長い闘病生活の始まりでした。
検査結果は最悪の甲状腺癌と診断されて。
病状の深刻さとは裏腹に、若さを持て余す20代はお気楽なもので同室の若い患者同士で、夜な夜な看護の隙を付いてネオン街に繰出す有様で、ついには同室4人は病院史上最悪と称され、看護婦長に張り手をくらい、説教まで受ける始末でした。
そんな行いの悪さが相まってか、検査結果は最悪の甲状腺癌と診断され、それまでのお気楽な気分はどこへやら
今度は、ほとんど眠れない暗い毎日を送る事となったのです。
後日談ですが、放っておけば余命6ヶ月と両親には伝えていたそうです。
今振り返ると、そういえばいつに無く優しい態度に違和感を覚えていた気がします。
同病院にて、その後、手術をする事となり、結果、首の回りの神経や血管が邪魔で手が出せず
「空けて閉じただけ」
と担当の先生に言われました。
この先生とはその後10年以上の長い付き合いになるのですが、当初、少し距離を感じたのですが病院内での騒ぎの一件以来、グッと親しくなって、本音で語りかけてくれるようになり、胸襟を開いてくれた気がします。
その後、放射線治療を行いました。
この先生のツテで千葉県にある放射線医学総合研究所病院部という所に転院する事となり、その前に放射線治療を行いました。
この抗癌剤は人によっては、食事も取れないほどの吐き気に襲われるそうですが、私の場合は該当しなかったようで
髪の毛は大いに抜けましたが、食事が喉を通らないような事はなかったです。
また、後日談ですが、この抗癌剤治療で癌はほぼ無くなっていたそうです。
その後、転院し放射線治療が始まると、徐々に喉の辺りがやけどの様に変色して行き、影響で内側も喉の通りが悪くなり食べ物や飲み物を飲み込むことが辛くなって行きます、そうすると2週間ほど休む、良くなってくると治療を再開するといった手順を繰り返し、終わってみれば合わせて約半年の長期入院になっていたのです。
残念ながら、今思えばこの放射線治療さえ行わなければと思わない日はありません。
現在の治療では、この放射線は極力使わない方向へとシフトしています、また、そうした病院が良心的な病院であるという高い評価を受けています。
放射線治療は、その後の後遺症がどんな形で現れるか未知数であり、尚且つ表れた場合に対処するすべが無いのです。
しかし、当時の私にはその選択の自由はありませんでした。
最も、命があっただけでも十分満足するべきなのかもしれません。
今現在、放射線治療の後遺症によって様々な病気を併発し、治療法はありません。
これから癌で治療を受けられる方は、極力放射線治療は行わない方法を選択して下さい、後々後悔する事にならない為に。
また、お医者さんも人間です「医者は選ぶ時代」とも言いますが、診断結果がおかしいと思ったら迷わず他の病院へ行く事これをためらわないで下さい、自分の命を守るのは結局自分自身です。
お医者さん任せは駄目です!
以上が私の癌の体験談です、悪い事ばかりではありません、命の大切さ、毎日を充実させて後悔しないように生きる事など沢山学ぶ事もできました、皆さんの参考になれれば幸いです。