父が胃癌のステージ3発覚。入院、そして手術。【体験ブログ】
先日、私の父は胃がんを宣告されました。
病期は「ステージ3」、5年生存率は40%です。
初めて、父から告知されたときは、息ができないくらいの苦しさに襲われました。
頭のなかが真っ白になったのを覚えてます。
「あんまりよくない話だけどな…今度、入院することになった」
突然の父からの電話でした。
父が私に電話をかけてくることなんてあまりなかったので、その時はなんとなく悪い予感がしました。
私は「なぜ入院するの?」と尋ねると、「胃ガンの手術」とぶっきらぼうに答えるだけの父でした。
「えっ?がん?ステージは?」私は軽くパニックになり、がんと言えばすぐに頭にうかぶことは「死」でした。
どうしよう…どうしよう…。何も考えることができませんでした。
こんな会話を繰り広げたのは昨年の10月。気持ちはモヤモヤしながらも11月中旬に手術が決まり、私は実家に帰ることにしました。
手術までの数日間、父はどのような気持ちで過ごしてきたのでしょうか。
きっと計り知れない程の恐怖と闘ってきたことと思います。
それなのに父はいつもと変わらない穏やかで無口な父でした。
がんが深く転移の可能性があるので大網も摘出する手術に変更
そして、入院当日。
病院につくと看護師さんが何人か名前を呼び、父も呼ばれました。
そしてまとまってエレベーターにのり病室にむかいました。
その中には若い女性から働き盛りの男性まで、これから入院するとは思えないくらい健康そうな人がいました。
みんなガン患者なのだろうか…。
疑問におもいながらも病室につき、明日の手術の説明や問診などあり忙しくしていたので私は帰宅しました。
その夜、病院にいる父から一本の電話がありました。
「予想していた以上にがんが深く転移の可能性があるので大網も摘出する手術に変更になった」
という内容のものでした。
大網とは、胃から腸に垂れ下がった腹膜だそうで、それを残しておくと再発の可能性があるので全部とってしまうというのです。
大網をとるということは相当ガンが進行しているということになります。
母はそれを聞くと泣いていました。
それから手術は無事に成功し、父は退院しました。
しかし、食べ物が思うように食べられず、胃を切ったあとにおとずれる後遺症のダンピングに悩まされました。
食べては吐いてしまい、具合が悪くなってとても辛そうにしていました。
そして、私が一番気になっていたのはステージです。
実際にガンのステージ確定は術後の病理検査で決まります。
父の手術から1ヶ月後に病理検査の結果がわかりました。
私達家族はステージ3と告知されてから、覚悟しなければならないこともあるんだなと思いながら、少しづつですがガンを受け入れようとしました。
正直、私の心の中ではお腹を開いたら実際はもっとがんが広がっているのではないかとか、ステージ3がステージダウンすることなんてないだろうなとか、ステージ4だったときに父になんて声をかけようとか悪いことばかり考えていました。
なんと結果は「ステージ1A」???
「なにそれ?そんなことってあるの?」家族みんなが驚きました。
もともと潰瘍があった周りに少しのガン細胞があったようでその潰瘍までガンと診断されてしまったそうです。
その結果を聞いて少しほっとしている父を見て私はこれから沢山親孝行してあげよう、そう思いました。
いづれにしてもガンが見つかったことは間違いないので今後も定期検診を欠かさず受けるそうです。