私が卵巣癌に気が付いたキッカケ。治療後の話【体験ブログ】
超偶然。まさか自分が癌になっているとは・・・
私が発病したのは、卵巣癌でした。
症状といえば、ほぼ記憶になく、よく考えてみれば、うつ伏せになったときに、癌になった右側の卵巣の位置に気にならない程度の痛みがあったくらい。
そのときは、まさか自分が癌になっているとはわからず、いつものように生活をしていました。
そんな私が癌に気付いたきっかけは、大学の実習でした。
私は、医療系の学校に通っていたことがあり、病院の実習で、超音波検査の部門に学びに行っていました。
生徒同士の検査の練習をする前に、その部門の担当の臨床検査技師の方が、皆の検査をしてくれることになりました。
私の順番は一番最初。首もとの甲状腺のある位置、上腹部と検査をし、最後には、下腹部までに及びました。
そのときです。「ん?」と技師が急に真面目な表情になり、検査をし始めたのです。
そして、その後、すぐに詳しく検査をした方が良い、ということを言われたのです。そのときはまだ、癌であるということがわからず、友人も一緒にいてくれたので、気楽に構えていました。
それから、病院実習のその足で、婦人科の予約をすぐ取りに行きました。
母に、すぐ検査をした方が良いらしい、と電話で伝え、数日後、早速検査に向かいました。
婦人科の医師により、再び超音波の検査をしてもらうと、通常、2、3cmであるはずの卵巣が5倍ほどの大きさになっていると伝えられました。
「激しい運動はしないでね。破裂するから」という医師の言葉が脳裏に焼き付き離れませんでした。
私は、教授である医師に担当が変更されると、造影剤を使ったMRIとPET-CTという検査をさらにしました。
知り合いであったMRIを担当してくださった放射線技師の方が検査をする前は柔らかい雰囲気であったのが、検査後、固い表情になっていたのが忘れられません。
その辺りから、結構ヤバイかも、という思いがよぎります。
医療関係の大学に通っていたということもあり、MRIの画像を見ると、腫瘍の大きさを感じとることができました。
その当時の一年ほど前に腹部の検査をしていたことを、後半に担当してくれた医師に話すと、手術をしてみて、生体検査をしてみないことには、わからないけれど、進行具合や検査の結果から見て、良性の可能性はあまりないと告げられました。
不思議と、その時は恐いという思いや不安な気持ちはほとんどなく、「まあ、何とかなるだろう」という緩さが生まれていました。
しかし、それから少しして、腹部に痛みが生まれました。
実習がまだ大分残っているし、とりあえず、キリが良いところまで頑張りたいという私の主張もむなしく、命の方がもちろん大切ということもあり、緊急手術をすることとなりました。
手術後、葡萄の房のような形と9cmほどの大きさの腫瘍であったと、母は話していました。
そして、生体検査の結果、腫瘍は完全なる悪性ではないものの境界悪性という種類のものであるとのことでした。
再発の可能性は少ないとのことでしたが、境界悪性という低い確率を引き当てた自分。
その点では、不安ではありましたが、現在、二年が過ぎ、再発はしていません。