抗がん剤

代表的な合成黄体ホルモン薬のメドロキシプロゲステロン(ヒスロンH、プロゲストン)

メドロキシプロゲステロン(ヒスロンH、プロゲストン)とは、代表的な合成黄体ホルモン薬であり、天然の黄体ホルモンに近い自然な作用を示すことから、産婦人科領域でも広く処方される薬剤となっています。
メドロキシプロゲステロンの中で、乳ガンと子宮ガンに適応しているのは、高用量製剤(H200)のみとなっています。

また、メドロキシプロゲステロンは、他の同類薬と比較すると中性脂肪を増やす作用が弱くなっているため、長期の服用が必要となる更年期障害の治療法である「女性ホルモン補充療法」に使用されることも多くなっています。

プロゲステロンは生理周期の後半で重要な働きをします。

女性ホルモンには、主に卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンの2種類があり、この中でもプロゲステロンは生理周期の後半で重要な働きをします。
プロゲステロンは子宮内膜を増やし、子宮内の環境を整え、受精卵が着床しやすいようにしますが、体内のプロゲステロンのバランスが崩れたり、不足していたりすると、月経周期の異常や無月経等が引き起こされてしまいます。

そこで、薬剤によってプロゲステロンを補うと、月経周期の異常や無月経といった症状が改善され、さらに、子宮内膜を増殖・維持させる働きもプロゲステロンは持っているため、生理以外のときに子宮内膜が剥がれてしまうといったことも防ぐことができます。

また、女性ホルモンが不足するということは、不妊の原因の1つともなるため、不妊症や切迫流産・切迫早産等の症状を軽減することもできます。

このようなプロゲステロン作用を非常に強く有している薬剤がメドロキシプロゲステロンであり、その作用は天然に存在している黄体ホルモンであるプロゲステロンの約20~50倍の強さだといわれています。

子宮体ガンや乳ガンの治療に用いられることがあります。

そして、このメドロキシプロゲステロンを高用量で使用することによって、子宮体ガンや乳ガンの治療に用いられることがあります。
これらの子宮体ガンや乳ガンが憎悪する場合には、女性ホルモンであるエストロゲンの働きが関与していますので、子宮体ガンや乳ガンを治療するためには、このエストロゲンの働きを抑制すれば良いということになります。

黄体ホルモン作用を持っているプロゲステロン薬を大量に投与すると、エストロゲンの働きを抑制し、さらに、遺伝子の複製を抑え、ガン細胞の増殖を抑制するという作用を示します。
そこで、メドロキシプロゲステロンの高用量製剤が開発・販売されるようになり、それはヒスロンHという商品名で販売されています。

メドロキシプロゲステロンは、抗がん剤として使用する場合は、前述の通り高用量での使用となるため、それだけ副作用も多くなってしまいます。

重い副作用はあまりないようですが、代表的なもので「血栓症」が報告されています。

血栓は、血液の固まりによる血管の詰まりであり、突然の息切れや胸の痛み、手足の特にふくらはぎの部分の痛みや痺れ、急に視力が落ちる、激しい頭痛等の症状が発生した場合は、この血栓症の前兆である可能性があります。これらの症状が発生した場合には、すぐに担当の医師に報告するようにしましょう。

また、メドロキシプロゲステロンの服用初期においては、乳房の張りや痛み、嘔吐・吐き気、頭痛等の症状が発生しますが、これらの症状は2~3ヶ月後には身体が薬に慣れ、症状が改善される場合がほとんどとなっているため、それほど心配はいらないとされています。

ただ、その他の副作用としては、子宮出血、浮腫、体重増加や満月様顔貌、月経異常等の症状が発生する場合もありますので、もしこれらの症状に心当たりがある場合は、すぐに担当の医師に報告するようにしましょう。

【まとめ一覧】ホルモン剤の種類

リュープロレリン(リュープリン)
>>性腺刺激ホルモンのLH-RHによく似た構造を持っているホルモン剤

メピチオスタン(チオデロン)
>>抗エストロゲン作用、アンドロゲン作用、アナボリックステロイド作用を持つホルモン剤

メドロキシプロゲステロン
>>代表的な合成黄体ホルモン薬

メチルテストステロン(エナルモン、エネルファ)
>>男性ホルモンであるテストステロンにメチル基を結合させたホルモン薬

ミトタン(オペプリム)
>>副腎皮質から発生したガンを縮小させたり、クッシング症候群に対するホルモン薬

ホスフェストロール(ホンバン)
>>副男性ホルモンであるアンドロゲンの作用を抑える働きのホルモン薬

プレドニゾロン(プレドニソロン、ブレドニン、プレドハンほか)
>>合成副腎皮質ホルモン製剤で、コルチゾールから作製されているホルモン薬

フルタミド(オダイン、フルタミド、フルタメルク)
>>男性ホルモンの働きを制御する薬




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