抗がん剤

合成副腎皮質ホルモン製剤のプレドニゾロン(プレドニソロン、ブレドニン、プレドハンほか)

プレドニゾロン(プレドニソロン、ブレドニン、プレドハンほか)とは、合成副腎皮質ホルモン製剤で、コルチゾールから作製されています。

プレドニゾロンは、日本国内に初めて導入されたステロイド系抗炎症薬であり、1955年、アメリカのシェリング社と塩野義製薬が技術援助契約を締結することで導入されました。

ステロイドは、抗炎症作用や免疫抑制作用等の薬理作用を持っています。

そのため、様々な疾患の治療に幅広く用いられており、臨床各科において最も重要な薬剤の1つとなっています。

したがって、ステロイドが治療薬の1つとして記載されているガイドライン等は、日本の診療ガイドラインや治療方針、手引き等を調べると、約70余りにもなります。

プレドニゾロンは、炎症の原因に関係なく炎症反応を抑制します。
したがって、炎症のすべての過程において有効であることから、非常に広範囲な疾患の症状を抑えることが可能であるため、数えきれないほど多くの疾患に適用となっています。

そのため、ほとんどの診療科で使用されており、また、炎症を抑える作用だけでなくリンパ球を破壊する作用も持っていることから、急性リンパ性白血病や悪性リンパ腫といった、異常なリンパ球が増加する疾患の治療では欠かすことのできない薬となっています。

さらに、リンパ球が関係している自己免疫疾患やアレルギー性疾患、移植片拒絶反応に対する治療においても使用されることが多くなっています。

その他、急性炎症、慢性炎症、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、ショック、痛風、メニエール病、突発性難聴、急性白血病、ネフローゼ症候群等の実に様々な疾患の治療にプレドニゾロンは使用されています。

一方で、様々な副作用が発生するというデメリットも持っています

このように数え切れないほどの多数の疾患に治療効果があるプレドニゾロンですが、その一方で、様々な副作用が発生するというデメリットも持っています。

そのため、薬の中でも使い方が難しいものとされており、他に適当な治療法がある場合は、そちらの治療法が優先され、プレドニゾロンが使用されないというケースもあります。

また、プレドニゾロンの服用を急に中断すると、熱が発生したり、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック症状が発生することがありますので、自分勝手に服用を止めてはいけません。

そして、プレドニゾロンを服用している時は、ストレスにさらされないようにし、服用中に事故があった場合は、すぐに処方医に報告するようにしましょう。

プレドニゾロンの副作用は、その服用量や服用期間によって違いが出ますが、15mg以下の少量の服用量であれば、服用期間が長期であっても副作用の心配はそれほどないとされています。

しかし、30mg以上の服用量になると様々な副作用が発生するようになり、服用初期に多い症状は、いらいら感、不眠、消化不良、下痢、吐き気、食欲増進などの症状となっています。

また、プレドニゾロンの服用期間が長くなっていくと、生理不順、にきび、むくみといった症状も発生します

が、その症状が軽い場合においては、病気の治療が優先されるということも多くなっています。

さらに、プレドニゾロンの服用が長期になった場合、脂肪の異常沈着という症状も発生し、この際は顔がふっくらしたり(ムーンフェイス)、肩やお腹が太るといった症状が発生します。

ただ、これらの症状はプレドニゾロンの服用量を減量すれば、改善されるようです。

その他、プレドニゾロンを大量もしくは長期に渡って服用した場合、稀ではありますが、副腎不全、ウイルス性肝炎を含めた各種感染症の誘発、血糖値の上昇、骨が弱る、胃潰瘍、気分の落ち込み、眼圧上昇、動脈硬化、血栓症等の副作用が発生する可能性がありますので、注意が必要です。

【まとめ一覧】ホルモン剤の種類

リュープロレリン(リュープリン)
>>性腺刺激ホルモンのLH-RHによく似た構造を持っているホルモン剤

メピチオスタン(チオデロン)
>>抗エストロゲン作用、アンドロゲン作用、アナボリックステロイド作用を持つホルモン剤

メドロキシプロゲステロン
>>代表的な合成黄体ホルモン薬

メチルテストステロン(エナルモン、エネルファ)
>>男性ホルモンであるテストステロンにメチル基を結合させたホルモン薬

ミトタン(オペプリム)
>>副腎皮質から発生したガンを縮小させたり、クッシング症候群に対するホルモン薬

ホスフェストロール(ホンバン)
>>副男性ホルモンであるアンドロゲンの作用を抑える働きのホルモン薬

プレドニゾロン(プレドニソロン、ブレドニン、プレドハンほか)
>>合成副腎皮質ホルモン製剤で、コルチゾールから作製されているホルモン薬

フルタミド(オダイン、フルタミド、フルタメルク)
>>男性ホルモンの働きを制御する薬




関連記事

全分子フコイダンエキス 口


【おすすめ まとめ記事】



免疫力上げる方法 一覧

癌 食事 食べ物

癌 飲み物 お茶 おすすめ

カテゴリー

おすすめ記事

  1. 健康診断 定期検診
    マンモグラフィーの無料検診のチケットが届いたのは、2011年でした。 痛いと聞いていたけれど、…
  2. 胆道癌(胆道がん)
    日本では年間約23000人の方が「胆道癌」を発症 胆道とは、胆汁という肝臓でつくられる汁を、十…
  3. 悪性リンパ腫
    重粒子線治療は新しい研究中の先進医療 がんの治療は科学的に治療効果が実証された標準療法と試験的…
  4. 宮迫博之 スキルス性胃がん
    ステージ1A期の初期スキルス胃がんで胃を切除。再発は? 毎日テレビで見かけるほど大人気のお笑い…
  5. 腎細胞がん
    発生率は女性の2~3倍といわれる腎細胞癌(がん) 腎臓は長さ約10cm、幅約5cm、厚さ約3c…
  6. 奇跡的な早期発見で助かった生稲晃子さんの乳癌 生稲晃子さんは、1968年4月28日生まれの日本…
  7. 乳がん 平松愛梨
    平松愛理さんは、2002年に乳がんであることを公表しています。 平松愛理さんは、1964年3月…
  8. 手術 忌野清志郎 ガン 喉頭癌
    年間もの間、喉頭癌と闘った忌野清志郎さん 忌野清志郎さんは、1951年4月2日生まれでRCサク…
ページ上部へ戻る