コーヒーの効果・効能は?【ガン予防、治療におススメの飲み物】
1日にコーヒーを5杯以上飲む人では、肝臓がんの発生率は4分の1にまで低下
コーヒーは、古い歴史を持っており、エチオピアが起源といわれています。
エチオピアで自生していたコーヒーの木の果実から種子を取り出して、食用として食べられたのが最初といわれており、その後、9世紀までにエチオピアからアラビア半島に伝わりました。
アラビア半島のイスラーム教が支配する世界で、コーヒーは現在の中東であるオリエント世界からアフリカ北岸辺りまで伝わっていきますが、その当時は現在のように焙煎されて飲むことはなく、水で抽出して飲んでいたようです。
コーヒーが焙煎して飲まれるようになったのは13世紀ぐらいからであり、イスラーム世界を制したオスマン帝国がヨーロッパ侵攻を行った16世紀ぐらいまでに、コーヒーはヨーロッパ各地に知られるようになっていきます。
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イスラーム世界では、10世紀頃のアラビア人医師が既にコーヒーについての記録を残しています。
そこには、コーヒーが消化器系に対して良い効果があること、利尿効果があること、美容的な効果があることなどが記録されていたそうです。
また、コーヒーは16世紀頃においては、医療用の覚醒作用や健康維持作用を目的として利用されることが一般的であったとのことです。
そのため、コーヒー独特の香り、風味を楽しむようになるのはさらに100年ほど経過してからになります。
このようなコーヒーには、ガン予防の効果があるとされています。
高血圧や肥満の方は、肝臓を弱らせて肝臓がんになってしまうことがあります。このように肝臓を弱らせる負担の大きな食べ物の中でも、特に負担をかけるとされている肉類の負担をコーヒーが減らせることができます。
これは、コーヒーに含まれるリパーゼという成分の働きによるものであり、リパーゼは脂肪を分解する作用を持っています。
この効果によって、コーヒーはガン予防に効果があるとされているのです。
実際、肝臓がんのがん予防効果については、複数のコホート研究によって2000年代から「効果あり」というエビデンスが集まってきています。
国立がん研究センターのコホート研究では、40~69歳の男女約9万人について、調査開始時のコーヒー摂取頻度により6つのグループに分けました。
そして、その後の肝臓がんの発生率を比べたところ、調査開始から約10年間の追跡期間中に、肝臓がんを発症したのは、そのうちの334名(男性250名、女性84名)であったそうです。
これらの結果より、コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人は肝臓がんの発生リスクが約半分に減少するということがわかり、さらに1日のコーヒーの摂取量が増えるほどリスクが低下し、1日にコーヒーを5杯以上飲む人では、肝臓がんの発生率は4分の1にまで低下したのです。
また、飲酒を頻繁に行う方はアルコールで肝臓を弱らせることも多くなります。
しかし、そんな時もコーヒーの効果が有効であり、コーヒーの摂取によって肝臓の負担を減らすことができます。
基本的にお酒を飲む前にコーヒーを飲むと、肝臓の負担を減らす効果がさらに高まるとされています。
また、コーヒーにはカフェインが含まれていますが、このカフェインには精神安定作用があるため、ストレス解消につながります。
このようなコーヒーによる肝臓の負担減少や、ストレス解消の効果も癌の予防に良い作用であるといえます。
その他、インスタントコーヒーにおいても、通常のコーヒー豆から焙煎したものよりは少し成分が落ちますが、それでも十分にガン予防効果があるとされています。
ただ、インスタントコーヒーの種類によってはノンカフェインであるもの等もあるため、入っている成分を確認したうえで購入するようにしましょう。