父が胆管がんに。終末期の治療について【体験ブログ】
父が胆管がんになり、周りの臓器にも広がっていました。
父は、12月の初めに終末期であること、これ以上の延命治療は行えないこと、これから先どれくらい持つかはわからないことが本人に知らされていました。
しかし、父も母もなかなか受け入れできませんでした。
この時点では、父はまだ2キロの道のりを歩くくらいの体力が残っていたからです。
途中で休み休みでしたが、誰の力も借りずにゆっくり歩きました。
2ヵ月以上何も食べられない状態でしたが、何とか退院し最期はできるだけ自宅に帰れるようにとの病院の配慮から退院することができました。
終末期は、治療はありません。
飲み薬が少し出ているだけでした。診察に週に一度病院へは行きました。
状態によっては少し入院することもありましたが、基本的には自宅で過ごしました。
お正月のころまでは、家の中をうろうろしたり、一人でお風呂に入ることもできました。
12月の終わりごろ、腹水がたまるようになり、おなかがパンパンで苦しそうでした。
普段は穏やかな父でしたが、おなかの苦しさにイライラするようになりました。
しかし、腹水を抜くのは良くないので、水は抜きませんと言われてしまいました。
その時はどうしてかわかりませんでしたが、1月に入り腹水を抜いてもらってやっと理解できました。
腹水を抜くと、体力が一気になくなるのです。
その後、お風呂に入るときは見守りが必要になるくらいになってきました。
徐々に体の痛みも強くなってきました。
飲み薬で痛みがなくならないようになってきました。
貼り薬に変えて様子を見ましたが、痛みで吐くようになってきました。
体力もどんどん落ちてきて、亡くなる1週間前からトイレにも行けなくなりました。
それでも、母は自宅で父のことを見てくれました。
父と母が自宅で過ごせたのは訪問看護があったおかげです。
訪問看護で4日間、自宅に看護師さんが来てくれました。
父を励ましてくれて、母も心強かったと思います。
父は1月末に亡くなりました。
父は亡くなる前日まで、家で過ごすことができました。
いつも座っていた定位置に介護ベットを置いて、一番安心できる場所で寝ていました。
介護タクシーはたくさんの方に使ってほしいです。
家族では移動させるのが難しい階段の移動も手伝ってくれました。
介護の資格を持った方が行うので安心してお願いができます。
父が使った介護タクシーはボランティアでしているものなので無料でした。
地域によっては、タクシー会社が行っています。
通常のタクシー代プラス介助料がかかります。
介護タクシーのおかげで、救急車のお世話になることなく済みました。
父を通してたくさんの方にお世話になりました。
父は病気をするまで、1人暮らしのお年寄りの家にお弁当の配達のボランティアや地域の自治会の役員など頑張ってきました。
お世話になったりお世話をしたりと、人と人とのつながりが生きるためには大切なんだと深く感じています。