抗がん剤 治療 副作用

「SCC」は、腫瘍関連抗原であり、子宮頸部扁平上皮がんの肝転移巣より分離・精製されたものです。

分子量約45,000の蛋白であり、1977年に加藤らが報告したTA-4と共通の抗原性を有します。

「SCC」は、等電点電気泳動において、14の亜分画に分けることができます。

ただ、正常扁平上皮細胞においては、主に中性分画のみであるのに対し、がん細胞では酸性分画が増加するとされているため、現状、その測定に用いられているモノクローナル抗体においては、酸性分画により強く反応し、がん特異性が高いと考えられています。

「SCC」は、各扁平上皮がん(食道、肺、子宮頸部、皮膚、尿路・性器、頭頸部等)の血液中に高頻度に検出されることから、それらの腫瘍マーカーとして利用されています。

また、腫瘍の進行度をよく反映する特性があるので、がんの経過観察や治療効果の確認にも有用とされています。

他の腫瘍マーカーである、「NSE」、「SLX」、「CEA」等と併せて使用することが多くなっています。

「SCC」の検査における基準値は、使用キットによっても異なりますが、約1.5[ng/mL]以下とされています。

健康診断等における腫瘍マーカーの検査では、病気ではなくても陽性反応を示してしまう「偽陽性」が10%前後の確率で発生するといわれています。

したがって、「SCC」の値が1.6~3.0[ng/mL]という基準値を少し超えている程度であるときは、再検査を行うと数値が下がるということも一般的となっているため、必ず再検査を行うようにしましょう。

また、新生児においては、「SCC」の値が高くなるとされており、出生直後で約6.0~8.0[ng/mL]、その後、生後約2年間は2.0~3.0[ng/mL]という数値を示し、大人より数値が高い状態が続くとされています。

その他、緑膿菌感等の感染病、アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎、腎硬化症や腎不全等の腎臓疾患等においても、「SCC」の数値が5.0[ng/mL]以上となる場合もあります。

ただ、実は「SCC」は、がんを早期発見するためのスクリーニング検査には適していないといわれています。

「SCC」による腫瘍マーカーの検出感度は、ステージⅠとⅡで約25~30%、ステージⅢで50~60%、ステージⅣで50~70%程度となっており、このような検出感度の低さがスクリーニング検査に適していないといわれる要因です。

その一方で、「SCC」には、血中濃度への反応が早いという特性があるので、がんの治療効果の確認や経過観察を行うのに有用とされています。

また、「SCC」は唾液や皮膚にも存在していることから、皮膚細胞等が血液中に多く含まれると異常値を示す場合があり、その場合では、異常値を示しても偽陽性となります。

例としてはアトピー性皮膚炎等の炎症性の皮膚疾患において、「SCC」の数値が10[ng/mL]以上の高い値を示したケースが複数あります。

その他、腎機能障害や緑野膿菌感染症においても陽性を示す可能性があるとされています。

このような異常値を示す要因の1つとして、腫瘍マーカー全般に言えることですが、腫瘍マーカーが血液中の特定のタンパク質の量を調べているため、がん以外の何らかの要因によって、血液中のタンパク質の量が増加した場合、その変化に過敏に反応してしまうということがあります。

特に「SCC」の数値は、1日の間に約25%は変動するとされていることから、その数値が少し上昇したからといって、がんの可能性を疑うことは難しいといえます。

ただ、「SCC」の検査を2~3回以上行い、連続してその数値が上昇した場合には、専門の医療機関を受診し、必ず精密検査を受けるようにしましょう。




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