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30歳で子宮体癌と卵巣癌発症。再発後に…【体験ブログ】
生理不順が続いており、婦人科のクリニックに通うと。
私が子宮体癌と卵巣癌を患ったのは30歳の頃でした。
現在36歳、去年再発が分かり治療を終えたばかりです。
初潮は12歳の頃で、生理不順はしょっちゅうでした。
6カ月空く時もあれば、経血の量が多く貧血になったり生理がなかなか終わらずダラダラと出血していた時もありました。
婦人科検診は25歳の頃から毎年受けていましたが、検査は子宮頸癌の検査と頚膣エコーのみでした。
29歳に結婚し、子供が欲しかったのですが生理不順が続いており、婦人科のクリニックに通い始める事にしました。
ある日先生から「子宮内にポリープの様な影がある。
子宮鏡で検査しながらポリープを切除しましょう。」と言われ、子宮鏡検査を行いました。
その時、先生から
「子宮の入り口に壊死した内膜がポロポロ取れる。検査に回します。」
と言われ、その時はそれ以外何もなく検査を終えました。
2週間後、検査の結果を聞きに行くと先生から「良くない結果が出ている」と言われ、壊死した内膜の検査結果は【子宮内膜増殖症 複雑異型】というものでした。
子宮内膜増殖症 複雑異型と診断されて。
私は看護師をしているので、それがどういう事なのかはすぐに理解できました。
子宮内膜増殖症は前癌状態で最悪癌になってしまっている…。
とりあえず大学病院で内膜掻把術といって、子宮の内膜を全部掻き出し詳しく検査することになりました。この手術は30分程度で終わり1泊の入院で済みました。
2週間後検査結果を聞きに行くと、先生からは
「癌でした。類内膜腺癌 グレード1」
という事、
浸潤程度を見て筋肉の半分を超えていたら子宮、卵巣と付近のリンパ節を全部取らなければいけないという説明を受けました。
ある程度覚悟はしていましたが、頭は真っ白で死の恐怖と、子供が授かれない事で旦那に申し訳ない気持ちとで精神的にとても不安定になったのを覚えています。
それでも、生きていく為には治療をしなければなりません。
後日MRI検査を受け付近のリンパ節に転移は無さそうだが子宮の筋肉の半分まで癌が浸潤している事が分かりました。
ここまでは大学病院でもらいましたが、私は癌の専門の先生のところで治療したいという思いが強く、紹介状とフィルムを持って都内の癌センターに行き、そこで治療する事に決まました。
癌を宣告されて2カ月後、【準広汎子宮卵巣全摘出術 骨盤内リンパ節廓清】という大きな手術を行いました。
手術時間は7時間、特に大きなトラブル無く終えました。
手術後はドレーンや尿カテーテルが入っていますが、1日ごとにそれも抜け約2週間で退院する事が出来ました。
退院してから2週間後に摘出した臓器の詳しい検査結果を聞きに行きました。
検査結果は【類内膜腺癌 グレード1 ステージ1a リンパ節転移無し 腹水細胞診陰性】という結果でした。
しかし、左の卵巣が内膜症を起こしており、よく検査すると原発の卵巣癌が発見されたとの事でした。
子宮からの転移では無かった事と、大きさが1~2ミリ程度だったので追加の抗がん剤や放射線治療は必要無いとの事で、経過観察に入りました。
その時は、抗がん剤などの追加治療が無かった為安堵したのを覚えています。
それからは1年療養した後、仕事復帰をし経過観察の診察は必ず受診しており特に何も無く経過していたので、もう治ったとばかり思っていました。
手術から5年が経過し、先生からも「卒業だね」と言われていた矢先、最後のCT検査でいきなり骨盤内に3センチの腫瘍が見つかりました。
信じられなかったのと、この先どうなってしまうのか、5年経って再発なんてどうして私ばっかり…!という思いがあふれその当時の記憶が正直あまりありません。
PET検査や造影MRI検査を行い、どうやらその3センチの腫瘍のみである為手術できるとの事で1ヵ月後に腫瘍摘出術を行いました。
摘出した腫瘍を調べたら、やはり子宮体癌と同じ類内膜腺癌という事でした。
再発ということもあり、追加治療で抗がん剤が決定してしまいました。
抗がん剤は、【ドセタキセル シスプラチン】という薬剤を使用し計4クール行うことになりました。
腎毒性が強い薬剤の為、5日の入院と投与は4週毎に行います。
主な副作用は、吐き気 脱毛 骨髄抑制などがあります。
私の場合、吐き気は吐き気止めの点滴が良く効きムカムカ程度のもので済みました。1回目の投与から丁度14日位たった頃脱毛が始まりました。
洗髪をするとゴッソリ抜けてしまうのと、それを見るのが嫌だった為旦那にバリカンで刈ってもらいました。
骨髄抑制は殆ど無く無事に4クールを終える事が出来ました。
しかしやはり抗がん剤の威力は凄く、投与から1週間~10日は全く家の事が出来ず母親に泊まり込みで看病をしてもらいながら過ごしていました。
母親は県外から来るので、とても迷惑をかけてしまった為本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
無事抗がん剤治療を終えて、今は経過観察に入っています。
私の場合、腫瘍マーカーには反応しないタイプなので画像検査でも観ていく必要があります。
この先も再発や転移の恐怖は付いて回りますが、癌になって家族や友達の大切さ有り難さが身に染みて分かり、なかなか出来ない経験をしたことでこの経験はこれから看護師の仕事に生かしていきたいと思っています。