膀胱癌が発覚した75歳の父。抗がん剤と手術で治療中。【体験ブログ】
父は幼少のころに急性腎炎で長期入院した経験があり、頑固な病院嫌いです。
サラリーマン時代は強制的に健康診断を受けていましたが、退職後も会社の健康保険で格安で人間ドッグが受けられたのに全く受けていませんでした。
時々、風邪をひいても、ドラッグストアで買った薬で済ませたり、かなりひどくなってから内科に行き、先生からそんなに我慢しなくていいのにと言われるような人でした。
あとから聞くと、春頃から尿が出る時に痛みがあったそうです。
夏ごろになり、なかなか治らないし、尿がチョコレート色になってきたので、あわてて母が無理やり内科に連れて行き、尿検査の結果、膀胱炎と診断されたそうです。
抗生物質を飲んで、尿の再調査をしたところ、数値がよくならないので、また違う抗生物質を飲むことになりました。
それで、また尿の再検査をしましたが改善されないので、泌尿器科に行くように言われました。
泌尿器科でカテーテル検査をしたところ、腫瘍が見つかり、膀胱がんかもしれないと言われ、総合病院に紹介状を持って行くように言われました。
そして、総合病院の泌尿器科で全身あれこれ検査し、画像診断とTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)による組織検査の結果、膀胱内にある1.2cmの腫瘍はガンであることが判明しました。
筋層非浸潤性がんだったので、BCG(ウシ型弱毒結核菌)を生理食塩水に溶解して膀胱内に注入する膀胱内注入療法が行われることになりました。
ちょうど父が75歳の誕生日直前のことでした。
うちは、母が乳がんを経験しているので、抗がん剤投与は大変だなと思いました。
そうしたら、膀胱がんは抗がん剤というよりBCGをカテーテルで入れるだけで副作用なしと聞き、少しホッとしました。
ただ、再発率が大変高いようなので、それが心配でした。
腫瘍を切除するカテーテル手術でも1週間の入院が決まりました。
父は喫煙者でしたから、まずは一刻も早く禁煙することから始まりました。
父も分かってもいても、なかなか踏ん切りがつかず、毎日本数を減らすのが精一杯のようでした。
私もネットで検索して、今から禁煙しても再発防止に役立つ記事や膀胱がんの闘病の記事などを印刷して渡しました。
なんとか手術日までに禁煙し、1時間程度の手術に臨みました。
無事に終わり、しばらくは尿道がしびんにつながれている状態でしたが、数日後には自分でトイレに行かれるようになりました。
すると、尿意がわからないようで、すぐに下着を濡らしてしまうようになりました。
たまたま私が病院に見舞いに行っていたので、下着を買い足してあげたのですが、もう洗濯も間に合わない感じになってしまいました。
そこで思い切って、大人用紙パンツを買ってみました。
父には少し抵抗があったかもしれませんが、私の子供が小さくて、今の紙パンツはごわごわしてなくて履きやすいのを間近で見ていたし、本当にやむを得ない状況だったので、紙パンツにしたらすごく履き心地がよく、すごく落ち着いたようでした。
1週間で退院予定でしたが、退院間近に熱が出てしまい、3日ほど入院が長引きました。
退位後も熱が一度出ましたが、ひどくはならず、定期的に病院で検診を受けました。
カテーテルでのBCG注入も9回あり、最初は月1回ずつ、段々間隔が広がり、半年ほどで終わりました。
紙パンツは非常に気に入ってしまい、今は尿意があるらしいですが、外出時など不安な時は使っているようです。
禁煙も続いていますが、外で他の人が美味しそうに煙草を吸っているのを見たくないらしいので、外出したがらなくなりました。
少し頻尿気味のことも、出不精になってしまった原因かもしれません。
膀胱がんが発覚してから2年がたちましたが、今のところ再発はありませんが、定期的な検査は続いています。”