猫のガンの種類は?
老化によって免疫力が低下した猫が増加し、ガンが増えている
猫は人間や犬と比較すると、ガンの発症率が低いといわれていますが、一度ガンが発症してしまうと重症化してしまうことが多いというデータも報告されています。
猫の寿命は、昔と比較して良質になったペットフードにより、延びてきていて、高齢化が進んでいるそうです。
そのため、昔と比較して、老化によって免疫力が低下した猫が増加し、ガンにかかりやすくなっているともいわれています。
そんな猫がかかるガンの種類ですが、身体の各部位に発生するかで分類されます。
まず、口腔内に発生するガンでは、悪性黒色腫、扁平上皮ガン、線維肉腫という3種類のガンが主に発生します。
口腔内にガンが発生すると、外貌の変化や口臭が発生し、その他、出血やよだれ、食欲減退といった症状も発生します。
この3種類のガンの中で、一番転移性が高いガンは悪性黒色腫であり、扁平上皮ガンと線維肉腫は比較的、転移性は低いとされています。
しかし、扁平上皮ガンと線維肉腫も口腔内に発生することから、食事を取ることが出来なくなってしまうため、最終的には死に至るということもおおいようです。
猫の皮膚や身体に発生し、触って確認することができるガンとして多いものでは、リンパ腫、肥満細胞腫、軟部組織肉腫といったガンが挙げられます。
肥満細胞腫やリンパ腫は、その病状が進行していくと脾臓、骨髄、肝臓に転移することが多くなっています。
そして、最終的には全身に症状の悪化が現れるようになり、死に至ってしまうのですが、その一方で軟部組織肉腫は比較的転移性が低いとされています。
しかし、腫瘍がどんどん大きくなっていって周囲組織を圧迫していくため、周囲の器官等の機能障害を引き起こしてしまいます。
猫の身体を触った際に、何らかのしこりを発見した場合は、これらのような皮膚のガンである可能性がありますので注意しましょう。
猫の呼吸器で発生するガンでは、鼻腔の腺ガン、肺腺ガン、肺扁平上皮ガンといったガンが発生することが多くなっており、その初期段階では症状があまり現れないものが多くなっています。
しかし、これらのどのガンにおいても、末期の状態になれば咳や呼吸が荒くなる等の症状が発生するようになります。
次に、猫の肝臓においては、肝細胞ガンが発生します。
また、脾臓においては血管肉腫と呼ばれているガンが発生することが多くなっています。
このような肝臓や脾臓等の、猫の腹腔内に発生するガンの腫瘍は、気づくことができないうちにその腫瘍が大きくなってしまい、最終的に破裂してしまうというケースが多くなっています。
猫の消化器に発生するガンでは、リンパ腫、腸腺ガン、GIST、軟部組織肉腫といったガンが発生することが多くなっています。
このような消化器に発生するガンは、治療せずに放置してしまうと、下痢や嘔吐といった症状が発生します。
そして、その影響によって栄養不足の状態となってしまい、最終的には死に至ります。
猫の膀胱に発生するガンは、移行上皮ガンが多くなっています。
移行上皮ガンとは、移行上皮組織に由来するガンの種類です。
上皮性の悪性腫瘍であり、尿管や膀胱等の尿路系において発生することが多いことから、尿路上皮ガンとも呼ばれており、このガンの影響によって、排尿障害や血尿といった症状が発生します。
また、猫の肛門周辺に発生するガンとしては、肛門嚢腺ガン、肛門周囲腺ガン等が多くなっており、このような肛門周りのガンの腫瘍が大きくなっていくと排便が困難な状態となります。
そして、最終的には便が全くできなくなってしまうという可能性もあります。
猫のガンの進行を少しでも抑えるためには、飼い主がガンについて正しい知識を持っていることが大切ですので、猫に発生するガンの種類について少しでも多く知っているようにしましょう。