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甲状腺がんの初期症状は?気になるチェック項目
日本人に多くみられる甲状腺がんって?
甲状腺は、通称:のどぼとけといわれる骨(甲状軟骨)を下から支え、包み込むようにある臓器であり、そこに発生した悪性腫瘍のことを「甲状腺がん」と呼んでいます。
「甲状腺がん」は日本人に多くみられるがんとなっており、約1000人に1人の割合で罹患しているといわれているほどです。
また、特に女性に多いがんとなっており、その発症例は、子宮がん、乳がん、胃がんに次いで4番目に多いとされていて、男性では5番目に多いがんとなっています。
ただ、「甲状腺がん」はがんの進行が比較的遅く、死亡につながるケースが少ないためか、認知度が比較的低いがんであるようです。
しかし、放置しておくと、他の臓器への転移の可能性もあることから、早期発見するにこしたことはありません。
そのためにも、「甲状腺がん」の初期症状を理解するようにしておきましょう。
症状が現れにくく、特徴的、典型的な症状があるわけでもありません。
ただ、甲状腺は体表に近い位置にあり、体表から触ることができる臓器のため、乳がん発見につながる乳腺の触診と同様に、喉元を触診することによって、がんの腫瘍をしこりとして触知することができます。
また、甲状腺は乳腺と違い、基本的に外から見える臓器であり、自分自身よりも他人からよく見える臓器であることから、友人や家族等から、喉元のしこりやふくらみを指摘されたことがきっかけでがんを発見するというケースも多いようです。
「甲状腺がん」の約90%と大半を占める「乳頭がん」では、首のリンパ節への転移をよく起こすので、リンパ節にがんの腫瘍が発生してしまい、首に硬いしこりとしてあらわれてきます。
「嗄声」という声がかすれてしまう症状って?
また、甲状腺の近くには反回神経という、声を出す声帯を動かす神経が通っているため、「甲状腺がん」のよって発生したしこりがこの神経を圧迫すると、声帯が正常に働かなくなるため、「嗄声」という声がかすれてしまう症状があらわれることがあります。
「甲状腺がん」がある程度進行してしまい、がんの腫瘍が大きくなってしまうと、喉元の周辺において、異物感や圧迫感が感じられるようになります。
このくらい進行すると、首のあたりに明らかにポコッと膨らんでいるしこりを、鏡で見た時などに確認することができるようになります。
むせる・声が枯れる・呼吸がしにくい等の症状が出たら要注意!!
さらに、「甲状腺がん」が進行すると、気管を圧迫するほどにがんが大きくなってしまうので、むせる・声が枯れる・呼吸がしにくい等の症状があらわれます。また、がんが正常な組織を浸潤してしまうため、血痰が出るということもあります。
さらに、気管の裏にある食道まで浸潤してしまった場合では、嚥下困難の症状があらわれることもあります。
声枯れが2週間以上続いたり、声の調子が悪い状態が長く続いたりした場合はすぐに検査しにいきましょう
このように、比較的進行が遅いとされる「甲状腺がん」でも、周囲の臓器にまで転移してしまえば、重大な症状を引き起こすため、他のがんと同様に早期発見、早期治療が重要となります。
常日頃から、喉元や首にしこりや不自然なふくらみがないかを鏡を使ってチェックするようにしたり、自分で毎日触って確かめてみる等をして、セルフチェックを行うようにしましょう。
また、声枯れが2週間以上続いたり、声の調子が悪い状態が長く続いたりした場合は、近くの耳鼻咽喉科や内科を、念のため受診することをおすすめします。