自然免疫力の中心であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)とは、細胞障害性リンパ球の1種であり、自然免疫の主要因子として働いています。
NK細胞は、特にウイルス感染細胞や腫瘍細胞の拒絶に重要だといわれています。

NK細胞の名前の由来として、T細胞とは異なり、細胞を殺すのに事前に感作させておく必要がないという性質より、生まれつき(natural)の細胞傷害性細胞(killer cell)という意味で名付けられたそうです。

また、NK細胞の形態的特徴から、大形顆粒リンパ球と呼ばれることもあるそうです。

腫瘍細胞を溶解することができるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)

1970年代初め、T細胞が以前に免疫された腫瘍細胞を溶解する能力についての研究を行っている最中に、NK細胞は発見されました。

この時の一連の実験において、研究者たちは一貫して「ナチュラルな」反応を観察していたため、リンパ球のある集団は事前に腫瘍細胞への認知度を高めておかなくても、その腫瘍細胞を溶解することができるという事を確認することができました。

ただ、この結果は当時確立されていたモデルとはそぐわない結果でした。

そのため、当時はこの研究結果が人為的なものだと考えられてしまっていたそうです。

しかし、この’natural killing’活性は、1973年までに種を超えて確立されました。
そして、この’natural killing’活性の能力を持った特別な系譜の細胞の存在が、仮定されるようになったのです。

その後、モノクローナル抗体を用いた実験により、この’natural killing’活性が大きな顆粒性リンパ球にあることが示されました。
そして、これがNK細胞と呼ばれるようになったのです。

NK細胞が実際に発見されたのは1975年のことです。

日本の元・山形大学学長である仙道富士郎氏や米国の当時、ピッツバーグがん研究所教授であったロナルド・ハーバマン氏の研究により、独力で働き、ウイルス感染細胞やがん細胞などを初期段階で攻撃する自然免疫系の細胞が存在することが分かりました。

これがNK細胞です。

今まで、白血球の30%を占めるリンパ球のうち、70~80%がT細胞、5~10%がB細胞であることは分かっていました。
しかし、残りの免疫細胞については長い間、解明されていなかったのですが、NK細胞の発見によって不明のリンパ球のうち15~20%がNK細胞で、1%未満がNKT細胞であることが判明しました。

ただ、未だに全貌は解明されていませんので、まだまだ研究途上の免疫細胞であるといえるでしょう。

リンパ球の中でT細胞は、比較的攻撃力が高くなっています。

しかし、単独で働くことはできず、樹状細胞などからの攻撃指令を必要とします。それに対し、NK細胞は常に体内をパトロールしていて、ウイルス感染細胞やがん細胞などを発見すると、単独で攻撃することが可能で、素早く殺傷することができます。

NK細胞は「MHCクラスⅠ」という人間の正常な細胞表面に出ている分子が無い、自己以外の異常な細胞を独力で見つけて攻撃します。

また、「MIC A/B」という、がん化したり、ウイルスに感染したり、様々なストレスを受けたりした細胞に発現する分子が出ている細胞も独力で見分けて攻撃します。

NK細胞は自然免疫を担うため、獲得免疫を担っているT細胞と比較して原始的と思われてきました。

しかし、例えば妊婦の場合、母親にとって胎児は「自己」ではありせんが、自分でなくとも胎児を攻撃しないようにNK細胞は高度な機構で調節しているということがわかってきました。

最近では、NK細胞も複雑で高度な働きをするというように認識が変わってきているようです。

癌の治療、予防、再発防止のカギはNK細胞を活性化させること。

そう、前述のとおり、NK細胞は自然免疫力の中心です。
しかし、このNK細胞は年齢を重ねるにつれて次第に衰えていってしまうとされています。

免疫力 グラフ

ウイルス感染細胞や腫瘍(癌)細胞を自分で見つけて攻撃してくれるNK細胞が衰えてしまうのですから、癌の直接的な原因になり得ます。
だからこそ、癌の治療、予防、再発防止のカギはNK細胞を活性化させることと言えるのです。




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