クラドリビン(ロイスタチン)とは?効果・副作用は?



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リンパ系腫瘍に治療効果のあるクラドリビン

クラドリビン(ロイスタチン)とは、抗がん剤の1つで代謝拮抗薬の中でもプリン拮抗薬に分類されており、ロイスタチンという商品名でヤンセンファーマ社から点滴薬として販売されています。
クラドリビンは、アメリカで1970年代、従来の抗がん剤に耐性を持ってしまったリンパ系腫瘍に、治療効果のある薬剤として開発されました。

クラドリビンは前述の通り、プリン代謝拮抗薬に分類されており、DNAを構成するヌクレオシドであるプリンの類似構造を持っていることから、プリンアナログとも呼ばれています。
クラドリビンはその強い抗がん作用を、代謝経路の取り込まれることによって、酵素の働きを阻害するということで発揮します。

クラドリビンの効果・効能は?

クラドリビンは、日本では1993年、ヘアリーセル白血病(慢性リンパ性白血病の一種)に対する治療薬として、希少疾病用医薬品であるオーファンドラッグとして承認されています。
このヘアリーセル白血病とは、骨髄・脾臓等の器官に主に浸潤する、B細胞系の日本においては稀な造血器悪性腫瘍ですが、クラドリビンを使用すると、数日間だけの治療でもペントスタチンとほぼ同じ程度の治療効果が発揮され、その多くの場合において、寛解に至るとされています。

その他、クラドリビンはマントルリンパ腫や、再発・再燃した低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫に対しても一定の治療効果が確認されています。
ただ、これらの病気においてはクラドリビン以外にも治療効果のある抗がん剤が複数あるため、クラドリビンはその中の選択肢の1つという位置づけになっています。

クラドリビンの副作用はある?

クラドリビンの代表的な副作用としては、骨髄抑制があり、この具体的な症状としては特に好中球の減少が発生することが多くなっています。
また、貧血や血小板の減少という症状があらわれるということもあります。

次に、クラドリビンはリンパ系の細胞に作用するという働きを持っているため、細胞免疫性を強く抑制してしまいます。
細胞免疫性とは、T細胞やナチュラルキラー細胞等が体内の異物排除のために働くシステムのことをいいます。

そのため、この細胞免疫性が抑制されてしまうと、T細胞やナチュラルキラー細胞等の働きが抑制されてしまうため、さまざまな感染症にかかりやすくなってしまいます。

この影響によって、日和見感染という、通常の健康体であれば問題にならないような細菌やウイルスに感染してしまうというリスクも高くなってしまいます。
そのため、クラドリビンの投与中は手洗いやうがい等を徹底して行うということが重要となります。

その他のクラドリビンの副作用としては、自己免疫性溶血性貧血や皮膚障害、間質性肺炎等の症状が発生したという症例も報告されています。
ただ、その一方で、クラドリビン以外の抗がん剤で比較的多くあらわれる、嘔吐や吐き気の副作用はあまり発生しません。

そのため、クラドリビンでの治療中に、制吐剤等を使用せずに済むというケースもあるようです。

クラドリビンを使用している際、稀ではありますが重い神経毒性が発現することがあります。

そのため、クラドリビンを使用している際は、高い頻度で肝機能検査や血液検査、腎機能検査を行う必要がありますので、検査を欠かさないようにしましょう。
また、クラドリビンを他の骨髄抑制作用のある薬剤や免疫抑制剤と併用したり、それらの薬剤による治療歴があったりすると、それらの薬剤の作用が増強してしまうということもありますので、十分な注意が必要です。

さらに、感染にかかっている人、腎臓や肝臓に障害のある人は、それらの病気が悪化したり、副作用の症状が増強されてしまう可能性があります。
そのため、これらの病気を持っている人は、クラドリビンでの治療を開始する前に医師に相談するようにしましょう。

【まとめ一覧】代謝拮抗剤

メトトレキサート(メソトレキセート)
>>急性および慢性白血病等に使用される代謝拮抗剤

メルカプトプリン(ロイケリン)
>>急急性リンパ性白血病の寛解後に使われる代謝拮抗剤

ペメトレキセド(アリムタ)
>>分子構造のよく似た葉酸の代謝を阻害することで細胞に損害を与える葉酸代謝拮抗剤

ペントスタチン(コホリン)
>>多くのリンパ系の腫瘍に効果がある代謝拮抗剤

フルダラビン(フルダラ)
>>多く血病やリンパ腫等の血液腫瘍の治療に用いられる代謝拮抗剤

フルオロウラシル(5-FU、カルゾナール、ベンナン、ルナコール、ルナボン)
>>多主に大腸がんの化学療法において中心的な役割を果たす抗がん剤

ヒドロキシカルバミド(ハイドレア)
>>白血病やメラノーマの治療に使用されてきた抗がん剤

ネララビン(アラノンジー)
>>再発または難治性のT細胞急性リンパ性白血病に使用されてきた抗がん剤

ドキシフルリジン(フルツロン)
>>日本では、胃がん、結腸・直腸がん、乳がんの治療薬として1987年に承認された抗がん剤

テガフール・ウラシル(ユーエフティ)
>>頭頸部がんや消化器系のがんに広く使用されている抗がん剤

テガフール(アチロン、アフトフール、テフシール、フトラフール、ルナシン)
>>代謝拮抗剤に分類されるフルオロウラシル系の抗がん剤

シタラビンオクホスファート(スタラシド)
>>骨髄性異形成症候群や急性骨髄性白血病に対する治療に適した抗がん剤

シタラビン(キロサイド)
>>代謝拮抗薬の中でもピリミジン拮抗薬に分類される抗がん剤

クラドリビン(ロイスタチン)
>>リンパ系腫瘍に治療効果のある抗がん剤

カルモフール(ミフロール)
>>大腸がん、胃がん、乳がんに対する有効性がある代謝拮抗薬

エノシタビン(サンラビン)
>>急性白血病の治療に使用される代謝拮抗薬

ゲムシタビン(ジェムザール)
>>がん細胞を自死(アポトーシス)に導く抗がん剤

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS-1)
>>胃がん、大腸がん(結腸・直腸がん)、頭頸部がん、非小細胞肺がん、乳がん、膵がん、胆道がんと幅広いがんに対して適応となっている薬剤




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