- Home
- 胆のう癌(胆のうがん)
- 胆のうがんの初期症状は?気になるチェック項目は?
胆のうがんの初期症状は?気になるチェック項目は?
「胆のうがん」は初期の段階では無症状??
肝臓で作られた胆汁という消化液を流す管を胆管といい、その胆汁をためる袋のような臓器を胆のうといいます。
その胆のうに発生した悪性腫瘍を「胆のうがん」と呼んでいます。
「胆のうがん」は女性に多く発症しており、年齢でみてみると、70歳代で最も多く発症していることから、加齢は「胆のうがん」発症の1つのリスク要因となっています。
また、「胆のうがん」の罹患率を国際的に比較してみると、日本人は欧米人やアメリカの日系移民、他の東アジアの国々と比べて高い傾向となっています。
初期の段階では無症状となっており、特徴的な自覚症状も・・・
「胆のうがん」は初期の段階では無症状となっており、特徴的な自覚症状もありません。
がんが進行するにつれて次のような症状があらわれてきます。
「右上腹部痛」
「右上腹部痛」は最も多い臨床症状となっており、「胆のうがん」の患者の大部分である、約80~90%程度の方が訴える症状です。
他に、みぞおちや右わき腹付近の痛みがあらわれるケースもあります。
「閉塞性黄疸」
「黄疸」は「胆のうがん」が大きくなることによって、その影響で胆道が狭められ、行き場のなくなった胆汁が血液中に流れ出すようになると、胆汁に含まれているビリルビンの血液中の濃度が高くなるので、目の白い部分や皮膚が黄色くなってしまうという症状です。
このように発生する「黄疸」を「閉塞性黄疸」と呼んでいます。
「黄疸」の具体的な症状には次のようなものがあります。
「白色便」は、胆汁が腸内に流れてこなくなることで、便が白っぽいクリーム色になってしまうことをいいます。
自分の顔色を自覚することは意外と難しいので、この便の色の変化で初めて「黄疸」の症状に気づくということも多いようです。
「黄疸尿」は、血液中のビリルビン濃度が高くなって、尿中に排泄されることにより、尿の色が茶色っぽく、濃くなってしまう症状です。
「黄疸」の有無は、尿検査でビリルビンの有無を確認することで調べられます。
また、「黄疸」が発生すると、皮膚の「かゆみ」の症状も同時にあらわれることが多くなっています。
これは、胆汁中の胆汁酸という物質がビリルビンと一緒に血管内へ流れていくためといわれています。
その他、胆のう癌にはいろいろな症状が・・・
その他、「悪心・嘔吐」や「体重減少」は「胆のうがん」に限った症状ではないのですが、これらの症状はがんが進行するに伴い、あらわれてくる可能性が高くなります。
それ以外の「胆のうがん」の症状としては、食欲がなくなった、お腹の調子が何となく悪い、背中・腰や胃のあたりが何となく重苦しい等のはっきりしない、漠然とした症状があらわれるというケースも多くなっています。
「癌性腹膜炎」を起こし、腹水が発生することも
さらに「胆のうがん」が進行した場合は、「癌性腹膜炎」を起こし、腹水が発生することもあります。
また、がんが大きくなって十二指腸や胃に浸潤した場合では、その部分が出血し、吐血や下血が発生することもあるので、その場合は速やかに医療機関を受診しなければなりません。
「胆のうがん」の早期段階では、そのほとんどが自覚症状があらわれないため、何かしらの症状があらわれて、検査を受けた時にはがんが既にかなり進行していて、手術による治療が困難と判断されるケースも少なくありません。
異常に気がついた場合は放置せず、できるだけ早く医療機関へ
急激な体重減少や黄疸症状、腹部痛が長期間続いている場合や、何かしらの異常に気がついた場合は放置せず、できるだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。
また、黄疸症状を放置すると、肝臓や腎臓に重大な障害をもたらしてしまいます。
さらに、胆管や胆のうの感染を放置すると死に至ることもありますので、黄疸症状や寒気を伴う高熱等の症状に気づいたら速やかに専門の医療機関を受診し、適切な検査を受けることをおすすめします。