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胆のうがん」は自覚症状・初期症状に乏しく、早期発見が非常に困難

肝臓の下にあり、肝臓で作られた胆汁という消化液をためておく袋のような臓器を胆のうと呼んでいます。
食事をすると、胆のうはためておいた胆汁を排出し、その胆汁は胆のう管から胆道を通って十二指腸に流れ込み、消化活動を助けます。

このような働きをする、胆のうや胆のう管に発生した悪性腫瘍を「胆のうがん」と呼んでおり、「胆のうがん」、胆管がん、乳頭部がんを合わせて胆道がんと呼んでいます。
「胆のうがん」による死亡率の年次推移をみてみると、男女ともに1950年代後半から1980年代後半まで増加傾向となっていましたが、1990年代からは減少傾向となっています。

また「胆のうがん」の罹患率をみてみると、男女ともに1975年ごろから1980年代後半まで増加傾向となっていましたが、近年は減少傾向となっています。
ただ、国際的な比較で日本人の「胆のうがん」の罹患率をみてみると、日本人は欧米人やアメリカの日系移民、他の東アジアの国々と比較して高い傾向となっています。

「胆のうがん」の治癒が期待できる唯一の治療は、手術による外科治療のみといわれています。

手術により、どのようにがんを切除するか、手術の方法をどうするかは、個々の「胆のうがん」の進行度や、がんの深さ、リンパ節への転移の有無等で決定されますが、早期の「胆のうがん」においては、胆のうのみを切除する手術で終了となります。

ただ、「胆のうがん」は自覚症状・初期症状に乏しく、早期発見が非常に困難ながんであるため、がんがかなり進行した状態で発見されるケースも多くなっており、その場合は手術が不可能となってしまいます。

そのため、手術が可能である「胆のうがん」は全体の約20%程度と、決して多くはありません。
具体的なケースでいうと、肝動脈や門脈にがんが高度に浸潤している場合、お腹の中全体に癌細胞が散らばる状態である腹膜播種が発生している場合においては、手術を行うことができません。

「胆のうがん」の手術法には次のようなものがあります。

「胆のう摘出術」

「胆のう摘出術」は前述の通り、早期の「胆のうがん」に行われる、胆のうのみを摘出する手術です。
具体的なケースでいうと、胆のうの粘膜にとどまっている初期のがんや、がんが疑われるポリープに対して行われます。

「胆のうがん」の疑いがある手術では原則として「開腹手術」による「胆のう摘出術」が行われ、「腹腔鏡下手術」は行われません。

「拡大胆のう摘出術」

「拡大胆のう摘出術」は、「胆のうがん」の広がりの状態によって、胆のうの周りの臓器等も一緒に切除する手術です。
例えば、肝臓への浸潤が確認された場合には、肝切除及び肝外胆管切除が行われ、必要があればリンパ節郭清が行われます。

また、一緒に十二指腸と膵臓の一部を切除する、膵頭十二指腸切除術、他臓器合併切除術が行われる場合もあります。
合併切除術が行われた場合、臓器や組織が切り離されることが多いため、そのような際には、十二指腸や膵管、胆管が通っていた道をつくるため、その縫合等の「再建手術」が行われます。

さらに、肝臓へのがんの浸潤範囲が広い場合、肝臓に栄養を送る血管への浸潤がある場合には、広範囲に肝臓を切除することになるので、その際に、残る肝臓の容積が小さくなると推測された場合には、術前門脈塞栓術を実施し、残存する肝臓の容積を大きくすることで、肝不全の発生を予防するようにします。

「胆のうがん」の「胆のう摘出術」を実施した場合の治療費の自己負担額は?

「胆のうがん」の「胆のう摘出術」を実施した場合の治療費の自己負担額の例は約51万円程度となっています(自己負担は3割負担、平均入院日数は約31日とする。)。

ただ、「胆のうがん」は腫瘍の広がりに応じて、切除する範囲、臓器が大きく異なってきますので、胆のうと他の臓器も一緒に切除する場合は、費用や入院日数が大きく変わってきますので注意が必要です。

また、この際の手術法の違いによって、手術後に起こり得る合併症や、手術後の回復の度合いも大きく異なってきます。

「胆のうがん」の治療で手術が選択された場合は、自分のがんの病状や進行度はどうなっていて、どのような手術が必要であるのか、担当医から十分に説明を受けるようにし、納得してから手術を受けるようにしましょう。




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