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子宮頸がんワクチンの副作用とは?不妊?
問題になっている子宮頸がんワクチンの副作用
「子宮頸がん」は発がん性にウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症するといわれている、20~30歳代に多いがんです。
このHPVに感染する可能性の低い10歳代のうちにワクチンを接種して、「子宮頸がん」の発症を効果的に予防しようということなのですが、近年、その副作用が問題となっています。
ワクチンは「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類
「子宮頸がんワクチン」には「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類があり、「サーバリックス」は「子宮頸がん」の原因となるHPV16、HPV18を予防し、「ガーダシル」は「子宮頸がん」の原因となるHPV16、HPV18を予防し、さらに「尖圭コンジローマ」の原因となるHPV6・HPV11を予防します。
予防接種はセクシャルデビュー前の10歳以上の女性が対象で、3回接種しますが、「子宮頸がん」のみを予防できればいい場合は「サーバリックス」が選択される場合が多く、その「サーバリックス」を接種した女児に重篤な副作用が発生しています。
後遺症が出た実例:女子中学生の場合
その例として、「子宮頸がんワクチン」の「サーバリックス」を接種した女子中学生に歩行障害等の重い副作用の症状がでて約1年3ヶ月にわたって通学できない状態になってしまったという実例があります。
この女子中学生は2回目の接種後から、接種した左腕において、腫れや痛み、しびれ等の症状が出たそうです。
その後、症状は背中や足にも広がり入院し、現在では通学できる状態まで回復したようですが、割り算ができない等の後遺症の症状が残ってしまっているそうです。
1926例の副作用例が報告されています
データでみると、「子宮頸がんワクチン」の接種は2009~2012年12月までに、全国で約829万回行われていますが、その中で1926例の副作用例が報告されており、そのうち861例は重篤な副作用であるようです(厚生労働省データより)。
このようなデータと1人が3回ワクチンを接種することから、ワクチン接種者10万人あたり約31.2人の重篤な副作用被害者が生まれている計算となります。
ワクチン接種が原因であると気づかないケースや、ワクチン接種後数週間してから体調が悪くなるケース等の報告されないケースを含めると、実際には重篤な副作用例はこれよりもっと多く発生している可能性も考えられます。
さらに最近まで医療機関から厚生労働省への副作用発生の報告は義務ではなかった(2013年4月に法改正され義務化)ため、実際の重篤な副作用例はこの4~5倍あるのではないかと考えられています。
子宮頸がんワクチンのの症状例は?
実際の副作用の症状例としては、チアノーゼ、脳波異常、痙攣、血圧低下、倦怠感、感覚麻痺、頭痛、めまい、嘔吐、じんましん、発熱、疼痛等でさまざまなものがあります。
失神する例も多く、突然失神して倒れて歯を折ったり、骨折したりという例もあります。
その他では、アナフィラキシーショック(重篤なアレルギー反応)によって呼吸停止や呼吸困難に陥ってしまったという例も多く報告されています。
さらに副作用による影響で、多発性硬化症、散在性脳脊髄炎、エリトマトーデスといった難病を発症してしまい、接種後から現在までずっと苦しんでいる例もあります。
不妊症になるって本当?
また、「子宮頸がんワクチン」の接種が不妊症を誘発するという噂がありますが、現在までのところ、「子宮頸がんワクチン」の接種によって不妊症になったという報告はまだありません。
これは、「子宮頸がんワクチン」には「アジュバンド」という免疫増強剤が添加されているのですが、家畜用の不妊薬の中にも「アジュバンド」が含まれているため、「アジュバンド=不妊」というイメージから、このような噂が流れたといわれています。
ただ、「子宮頸がんワクチン」はまだ誕生して間もないワクチンで、不妊症はそれが認識されるまで時間がかかる疾病のため、「子宮頸がんワクチン」がまったく不妊症に影響をおよぼさないとは言い切れないと思います。
実際に他の副作用が発生しているのは事実なため、不妊症に関しても今後、どのような報告がされてくるか、注意してみていく必要があると思います。
「子宮頸がんワクチン」は誕生して接種が開始されてからの年数が浅いため、その効果の持続性が確定的ではありません。
副作用についても、接種年数が浅い影響もあり、検証件数がまだ少なく、前述のような副作用例が報告されていることからも、安全とは言い切れない状況だと思います。
任意の予防接種を受ける際は、このような様々な情報を入手して、しっかりと熟慮した上で、接種するか・しないかを判断するようにしたほうが良いと思います。